お寺様・企業様の桜の管理
桜は、見た人が楽しんで感動したりするという面ももちろん重要ですが、お寺様や企業様においてはイメージづくり、イメージアップという面においても桜は重要視されていると思います。ここでは、お寺様や企業様や施設様で桜の管理作業する時のポイントと思われることに触れます。
危険木・危険枝
お寺や企業様の桜の管理で気を付けることは、「桜が倒れないか?」「倒れそうな桜はないか?」ということです。倒れる危険性の高い木の事を「危険木」と言います。また、「枝が折れて危なくないか?」ということです。枝が折れて、下を通った人に落ちたり、重要な設備や建物を壊したら大変です。このように折れる可能性の高い枝を「危険枝」と言います。お寺様や企業様の桜を管理する時は、まず「危険木」や「危険枝」の有無について注意するようにしています。
踏圧
お寺様や企業様では、桜の近くに通り道があったりして、桜の周りを人が繰り返し通ることがあります。人間程度の体重でも度重なる踏み付けで土が締め固まります。人間が土を踏むことで土が締め固まることを踏圧と言います。お寺様や企業様の桜で土がカンカンになっているケースも少なくありません。
土が締め固まると次のようなことで困ります。
①硬くて水が沁み込まない⇒水不足
②硬くて根が張れない
③硬くて土の中の隙間がなくなる⇒酸素欠乏
このような事で当然桜が弱ってきます。踏圧が原因で桜が弱ることを踏圧害と言います。
お寺様や企業様での桜の管理は踏圧害をどうするのか?という課題に取り組まなまければならないことも多いです。
桜でイメージアップ!
桜は、見る者を楽しましたり感動を与えたりするものですが、特に立派な桜はお寺や企業様の象徴的な役割を果たします。立派な桜はそのお寺様や企業様のイメージを作ったり、イメージアップにも役立ちます。お寺様や企業様の桜を管理する時は、桜の健康面と見栄えの両面を考えながら管理作業をするようにしています。また、長期的な管理目線と花の量を考えたりなどの当面の管理目線といった、両方の目線をもって桜の管理作業に当たるようにしています。
長生きする桜
桜が弱ってくると、伐採して新しい桜に植え替えようか?という話が出ることがあります。しかし、実際に植え替えるということは稀で、殆どの場合は植え替えずその桜をそのままにされる場合が多いようです。切ってしまえ!といっていた人もいざとなると切らないで置こうとなります。それは、何故でしょうか?
新しい勢いのある桜は、若々しい美しさがあります。一方で老木の桜は老木の桜としての美しさがあります。若い桜の美しさは割と簡単に短期間に見ることはできますが、老木の美しさはどうでしょう?長い年月と手間暇が必要です。老木の美しさに触れるのは簡単ではありません。このような事もあるのか、私は老木の桜の美しさについ見とれてしまいます。
でも、皆さんが桜をキレイに思うのは単にキレイだからというわけではないと思います。これは私の意見になってしまうかもしれませんが、、、
桜は、色々な人生の節目に登場します。入園式、卒業式、新入社員歓迎、彼女とのデートなど。桜は、こういった思い出を滲ませてくれます。桜を見るといろいろな思い出や感情がこみ上げてきますね。そして、桜以上にキレイな桜に見えるのだと思っています。
お寺様や企業様に子供のころからある桜がある。昔からその桜を知っている人には桜以上の桜であると思います。
桜は60年が寿命と言われますが、そんなことはありません。管理次第ではもっと長く一緒にいれます。お寺様や企業様の桜の管理ではそのような事を思って作業をしています。
樹木医 松井裕之
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